7月17日(水)
南相馬市立八沢小学校5年生の理科の授業に東北大学農学部の多田先生をお招きして「生ごみからエネルギーを作ろう」を実施しました。この授業では、私たちの身近にある「生ごみ」を「メタン菌」と混ぜ合わせ種菌を作ります。種菌を入れたペットボトルは、37℃程度の場所にしばらく置くと「メタンガス」を発生します。生成されたガスを使ってお湯を沸かしお茶を飲みました。これにより、メタン菌の働きやエネルギーの循環について知ることが出来ました。授業の始まりでは、牛の胃の中で微生物がどういう働きをして食べ物を分解しているかと、ガスが発生する仕組みをクラス全員で考えました。生徒の意見を活かしながら先生にまとめていただき、実験の目的を確認しました。
◎生ごみを使って種菌を作ろう
ペットボトルの中は小さな発酵装置、牛の胃の中のような環境を作り、バイオガスを発生させよう。
持ち寄った生ごみを使いメタン菌の餌を作ります。
砕いた生ごみへビタミンで栄養を与え、pHが7.5程度になるように重炭酸ナトリウムを加え整えてから空気に触れないようにペットボトルに詰めると、メタン菌による発酵の環境が整います。
ミキサーを使って生ごみを砕いています。
完成した種菌です。このペットボトルを37℃程に保つと発酵が促されます。大きなペットボトルのガスは10月に実施される八沢小学校の持久走記録会で聖火に使用し、小さなペットボトルは北海道の水素ステーションに送られます。
◎バイオガスを使ってみよう
ガスを燃やし再生可能エネルギーを身近に感じてみよう。生成済みのバイオガスを使い実際にお湯を沸かしお茶を飲もう。
袋に入ったバイオガスを交代で押して、開口部から出るガスを静かに燃焼させ、お湯を沸かしています。空き缶に入った水はどのくらいのガス量を使うと湧くでしょうか。簡単に皆でバイオガスに触れて楽しめます。
◎聖火リレーのイメージをつかもう
10月に行われる行事の持久走記録会では、バイオガスを使った聖火リレーを行います。聖火を運ぶトーチを使ってイメージをつかもう。
後ろからガスが送られる仕組みのあるトーチ先端では、炎の勢いも見事です。写真は逆光となり見取れなく残念ですが、青白いメタンガスの炎を見やすくする工夫で、食塩を使った炎色反応を利用しています。
◎感想を纏め発表しよう
初めて触れたバイオガスについて、どのような感想を持ったか発表していただきました。一部をご紹介いたします。
○最初は不潔だと思った生ごみがエネルギーに変わることを知った
○生ごみがエネルギーに変わることを知るきっかけとなって良かった
○皆で生ごみの循環に必要な仕組みを考え出せてよかった
○メタンガスを作り出す実験が面白く集中できた
○牛の胃の中のような環境が人の胃の中にもあるのだろうかといった疑問が生じた
いただいた感想から、興味関心の高まりを感じました。
実施中のイベントは
ございません
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