2012年9月25日
エコ&未来エネルギーを考える会
「環境にやさしいエネルギーを活かした街づくり」
を開催しました。
■会場:南相馬 「道の駅」ホール
■時間:18:30~20:30
約80名の方が参加されました。
街づくりをどうしたらよいかと考えておられる方
再生可能エネルギーに関心が高い方たち、
医療や教育に携わっている方、
子どもたちの未来に残したいものを考えておられるかた、
新らたな雇用やビジネスに繋がることを期待されている方、
企業、NPO活動、起業支援をされている方、
電力会社や銀行など、こんご再エネに関わりそうな方
行政の方がた、
一般市民の皆さま、
メディア、その他、幅広い方に来ていただけました。
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はじめに、エコ&未来エネルギー研究会南相馬 の安藤潤之さんから開会挨拶
南相馬市では再生可能エネルギービジョンを策定し、「原子力に依存しないまち」「災害に強いまち」「地域環境への貢献」の三つを目指しています。
大企業の太陽光発電計画などが進んでいますが、私たち市民もエネルギーをどう活かしていくか感がていくことが大切であり、省エネの推進、再生可能エネルギーの積極的利用、暮らしやすい街づくり、などを皆で考えていくことが必要だと思います。
そういう活動に役立てればという想いで、この長い名前の研究会をつくりました。略称は「えこえね南相馬」と呼んでください。今日はそのキッカケづくりの場として、イベントを企画しました。ご一緒に進めて参りましょう。どうぞよろしくお願いします。
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まず
◆基調講演
「市民参加による再生可能エネルギーの推進」
講演者: 佐藤 理夫 氏 : 福島大学教授
うつくしまふくしま未来支援センター・地域エネルギー担当マネージャー
南相馬市再生可能エネルギービジョン策定有識者会議 委員長
佐藤先生は、福島大学のうつくしまふくしま未来支援センターで地域エネルギー担当マネージャーをされていますし、南相馬市再生可能エネルギービジョン策定有識者会議の委員長も務められています。
しかし、ヒゲがお似合いで、合唱も得意とされている優しい先生で、基調講演の内容もとても分かりやすく、参加者の皆さんの理解が進みました。
プレゼン資料は60ページにわたる中味の濃いもので、
◎ 日本のエネルギー需給の状況と発電の仕組み
◎ 福島の誇る再生可能エネルギー
◎ 再生可能エネルギーの種類と現状紹介
◎ 南相馬市・エネルギービジョン
◎ 誰かがやってる発電所ではなくて、自分たちの発電所をつくろう
◎ エネルギー自立の社会構造を福島から全国へ
⇒ ふくしまからはじめよう。
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プレゼンの主要なところを一部、ご紹介します。
南相馬市・エネルギービジョンは
◎原子力に依存しない
◎災害に強い
◎地球環境への貢献
の三つを基本方針としています。
このために
◎日常生活や住居などでの省エネの推進
◎再生可能エネルギーの積極的利用
◎南相馬市版スマートコミュニティー
に取組みます。
そして、
2030年、つまり今から約20年後には
南相馬市の年間消費電力を
再生可能エネルギー発電量でまかないます。
このために、
太陽光で 195 GWh
風力で 158 GWh
その他 19 GWh
の発電を目指します。
自分たちで発電所を持つのは良いことです。
自分たちがやっている発電所なら
◎自分たちに利益がある
◎日常メンテでできることは自分たちで
◎デメリットは工夫して解決していく
◎最悪、止める決断は自分たちでできる
いっぽう
だれかがやっている発電所だと
・場所代以外の利益は他に行く、
・自分たちで決められず、我慢、文句、
紛争のタネとなる
福島県は再生可能エネルギーのポテンシャルが高い
太陽光、風力、水力、地熱、バイオ、・・・
エネルギーのネットワークがつくれる
再生可能エネルギーは雇用にも結びつく
原発にも化石資源にも頼らない発電
再生可能エネルギー100%の社会
持続準型の産業と暮らしを
ふくしまから始めよう!
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第二部はパネルディスカッション
「省エネ・新エネで街づくり」
はじめに、環境エネルギー政策研究所の
古屋研究員から自然エネルギー事業に取組むには
コミュニティー・パワーが大切というお話。
さらに、デンマーク・サムソ島の風力発電、
長野県飯田市の太陽光発電などの事例紹介がありました。
佐藤先生、古屋さんに加えて、
南相馬除染研究所の箱崎さん、
みんな未来センターの新川さんに参加していただき、
パネルディスカッションを進めます。
ここでの、主なメッセージは
◎街づくりは長期の視点がたいせつ
⇒子どもたちの未来を見つめていくこと
◎地域の人たちが大事にしているものを活かす
⇒みんなの想いをまとめること
◎皆で考えるワークショップ
⇒アイデアを出し合って高めて行く
◎街づくりには楽しさも必要
⇒外へ出て面白いことを探すことも大切に
会場からのご意見として
◎自分たちで電気をつくっていくことを良く分かることが大切
(原子力も知らずに居たことが問題だった)
⇒自ら楽しみながら発電を学ぶ勉強会があると良い
◎「新エネで街づくり」と言われても、どこに発電設備をつくるかが決まらないと進まない。
⇒これからは「自分たちがどう街にしたいか」を皆で考えるという逆の発想が大切
◎自分たちで考え決めるというプロセスが大切
⇒ 脱受け身、脱依存の心で、皆でやっていきたい。
◎この街をどうしたいかという想いを共有することが大切
⇒気軽に皆が関われるような場があると良い。
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会場に桜井勝延市長さんもプライベートでお見えになったので、市民の一人としてご意見を頂きました・・・
◎ 原発災害を受け、たいへんな経験をしてきたが、
いつまでも被害者意識ではいけないと思う。
⇒自分たちが動き出すことも大切ではないか。
(複数回答)
・省エネルギー 4
・新エネルギー 29
・街づくり 21
・働く場づくり 11
・産業再生 11
■ 新エネルギーとお答えになった方は、どのようなものに興味、関心をお持ちですか。 (複数選択)
・太陽光発電 18
・風力発電 15
・小水力発電 9
・バイオマス 18
・その他 地熱発電 バイオエタノール 食品残渣からのメタンガス 福合利用
■ 講演、パネルディスカッションの感想・ご意見
〇 いろんな人と関わりながら、楽しく街づくりにエネルギーを組み込んで行けたら良いと思う
〇 自分がどうゆう形で参加し、関わることが出来るか考えるきっかけとなった
〇 南相馬市を考えると、何か一歩踏み出すことが大事かと思いました。
〇 私のなかで何かが動き出した良い機会でした
〇 熱意があれば、再生可能エネルギー利用型地域社会も必ず実現できると思う
〇 会場から出たアイデアを実行する企画をして欲しい
〇 なにかできることがあれば協力したい
△ 南相馬に限定した提案を聞きたかった
△ 具体的例を挙げて、身近な対応策について話をして欲しかった
△ メリットよりもデメリット、コストをもっと伝えて欲しい
△ 太陽光発電に関心はあるが、知識がないので説明も欲しかった
△ もう少し分かりやすい言葉で話して欲しい (専門用語が多い)
△ もっと長くディスカッションしたい
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ということで、皆さまの今後のきっかけづくりになった部分と、
そうでもない部分の両方があったと思います。
⇒この辺りを次に活かしていきたいと思います。御協力ありがとうございました。
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「えこえね南相馬」としては、初めてのイベントでしたが、
たくさんの方に来ていただき、『環境にやさしいエネルギーを活かした街づくり」を皆で感がようというキッカケづくりができたと感じます。
継続して、このような検討会を開催していきます。
次回は、10月21日(日)「省エネ・新エネで街づくり」を考える会第一回
また、並行して、省エネや新エネの具体的な取組についても、勉強会や見学会、実証実験、事業計画づくりなどを進めていき、実現に向けて取り組んでいきます。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
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